HSPとは?敏感で繊細でも病気ではない特性

HSPとはHighly Sensitive Personの略で、とても敏感な特性のことです。気質なので病気ではありません。5人に1人はHSPだといわれています。

個人的には歌がうまい、かけっこが速い、暗記力がすごい、というような活かせる個性のひとつだと捉えています。ただし活かすためには、HSPの特性を知って、うまく自分でコントロールするという意識が必要になります。

HSPの特性について知らず、自分でうまくコントロールできない場合、とくに現在の世の中、日本においては社会生活をおくり辛い特性になってしまいます。本来とても役に立つ特性でもあるのに。

HSP度(高敏感度)チェック表

次の項目でも触れますが、2012年からHSPの研究をおこなわれている苑田純子さんの著書より引用させて頂きます。何項目あてはまりますか?

1:周りの小さな変化にもわりと気が付くほうだ。

2:人の気分に左右されやすい。

3:痛み弱い。

4:慌ただしい日が続くと、ひとりきりでぼ~っとできる所に逃げ込みたくなる。

5:カフェインに弱いほうだ。

6:まぶしい光、強烈なにおい、ごわごわした布地の肌ざわり、サイレンなどの大音量は苦手だ。

7:物事を深く考え、内的生活が豊かだ。

8:騒音や大きな音には耐えられない。

9:本や映画、音楽や写真・絵画など、芸術に心動かされやすい方だ。

10:何かをするときは、いい加減にしないで、丁寧にする方だ。

11:何事にもビクッとしやすい。

12:短い時間に多くのことを抱えると、アタフタしてしまう。

13:誰かが物理的な環境で落ち着かない思いをしている時(たとえば、電灯の明るさや席の位置)、どうしたら心地よくなるか、気づくタイプだ(明るさの調整、席の移動)。

14:一度に多くのことを頼まれるとイライラしてしまう。

15:ミスや忘れ物がないように、いつも気をつけている。

16:バイオレンス映画や、テレビの残虐なシーンなどは、見ないようにしている。

17:あまりにもいろんなことが周りで起きていると、気分が悪くなる。

18:お腹が空きすぎると、集中力を欠いたり気分が乱れたりといった強い反応が起こる。

19:生活に変化が起こると、混乱する。

20:繊細で上品な香りや味、音や芸術などを好む。

21:普段の生活では、動揺するような状況を避けることを優先している。

22:課題(仕事)をやる際に、競争させられたり、見られたりしていると、緊張して普段の実力が出せなくなる。

23:子どもの頃。親や教師から、「敏感だ」とか「内気だ」とか思われていた。


引用:『敏感すぎて困っている人の対処法』苑田純子・著

23項目中、12項目の該当がHSP体質の目安です。あてはまる項目が多いほど、HSPとしての特性も強くなります。

ちなみに私はほぼあてはまります(笑)これを知ったときの納得感、腑に落ちる感たるや!自分が難だとおもっていることに名前がつくと、人はおちつくものなんですよね。

HSPという特性を知るだけでも、こういうものなのだとおもえる安心感があります。だからこそ、それを研究し、発信してくださってる方々がいることに感謝の気持ちでいっぱいです。

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HSPの研究

HSPは病気ではないため、大規模な研究がされているわけではありません。病気でないということは治すという概念ではないため、治療が必要な病気が優先されるのは仕方ないことですよね。

そういった状況の中で、さらに日本はアメリカに比べ10年は遅れているといわれています。医師や臨床心理士といった医療領域においても、知らない方がまだまだ多い現状です。

HSPを提唱したのは1991年に高敏感性(高感受性)に関する研究を始めたエレイン・アーロン博士です。
日本語サイト:http://hspjk.life.coocan.jp/

そして日本では、2012年からHSPを研究されている苑田純子さんがいらっしゃいます。ご自身が不調になり、原因を突きとめた結果HSPにたどり着き、研究をつづけられています。

2015年1月に発売された著書『敏感すぎて困っている人の対処法』は、2017年2月に12刷が発売され40000部の売れ行きです。私は本屋でみかけ、2017年版を手にしたばかりです。

【敏感すぎて困っている自分の対処法】
著者:苑田 純子
出版社:きこ書房

苑田さんのすごいところは、不調を抱えながらも、当時はほぼ英語しかないHSPの資料を調べつくし、同じHSPの方々のため、日本におけるHSP認知促進のために情報を発信してくださっているところです。

著書はHSPの特性やその特性に悩まされてしまう原因、対処法などが分かりやすく書かれています。自分自身もこう思っていたが実はこれが原因だった、そんなことあるわけないとおもっていたが自分で体感したなど、根本に体験談がある話はとても説得力があります。漫画部分もあって読みやすく、HSP本人の自覚だけでなく、周囲の方への説明にも使用できる1冊です。

運営サイト:HSP・エンパス研究所ー敏感なあなたのための情報サイトー
https://highlysensitiveperson.jimdo.com/